安全食品工場

管理者ってガラリと仕事が変わるのにコレがないことが多い

manualization

こんにちは、バイト工場長です。

職場でのポジションが変わる時は少なからず不安や心配があるものですよね。

うまくできるかな?とか、どれくらいの期間で覚えられるかな?とか、部下はうまく動いてくれるかな?とか

私もそれぞれの職位に就く度にそのような気持ちになったものです。

手探りは辛い

だいたい前任者がおられた場合はその方との比較になりますよね。

譲り渡しといったことがあるでしょうけど、帳票やルーチンの引継ぎだけでは解消できないことが多い気がします。

特に上位のポジションになればなるほど把握しておくべき業務は多岐にわたります。

まずは自分が携わったことがない部署の管理ポイントを覚えて、そこからさらに改善点を探して行く・・・

これをゼロから手探りでやるのは時間が掛かるし効率が悪いと思います。

マニュアルのようなものがあれば

工場では直接工程のマニュアルは整備されていると思いますが、中間管理職以上のマニュアルと呼べるようなものがないことが多いのではないでしょうか?

生産管理であれば「生産管理業務についての手順」とかだと思いますが、

わが社の生産では問題となるポイントはここで、その管理方法はこうで、そのためには何に着目して、どんな技術を使う・・・

そんな情報があると突然の交代劇があっても何とかなりそうな気がしますがいかがでしょう?

新しい部署は?

新しく部署が立ち上がる場合などはそういった「遺産」がない分大変だと思います。

ただ忘れずにいたいのは「問題を解決することが使命」であることに変わりはないということです。

そのためのアプローチは大きく変わることはなく

  1. 表面上の不具合を取り急ぎ止めるにはどうする?(検品して排除?不具合部分の生産を止める?応急処置でしのぐ?生産スピードを落としたら解決する?など)
  2. 不具合が発生していた根本原因を探る(機械?原材料?作業者?作業方法?ここで何度か登場した4M分析の出番!例えば「滑りが悪い場合」は洗ったり、角度を変えたり、打ち粉をしたり、フッ素系樹脂のシートに変えたり、コンベアーにしたり、ローラーにしたり、色々な部署に意見を聞く)
  3. 再現性を確保する(角度を変えた場合は「何度から何度へ」変更数値を記録、設定や取り付け位置を変えた場合も同様に数値を記録して、誰がやっても同じ結果にする)
  4. 根本原因に対策を打つ(試したことのうち効果がありそうなことを正式に取り入れる、場合によっては設備の改造・設備の更新・設備投資などといった手続きに進むことも)

やってることは同じでも

御覧の通り、製品が同じである以上、何か問題を解決するときに「やること」自体はそれほど変わらないと言えます。

ただし、関与の仕方が変わります。

部署が変われば着眼点が変わります。

生産部隊は直行率や稼働率やロス率を見るけど、品質部隊は品質や不良率を見るといった具合でしょう。

ポジションが変われば視野が変わります。

係長級は現場の指揮、課長級は他部署との生産日程や予算配分の調整、工場長級は取引先やグループ企業や経営面の調整など

そこを先に示す

譲り渡しでは前任者が使っていたワード文書やエクセルシートなどを受け取るでしょうが、それがあるだけでは活用ができるとは言えませんよね?

日々打ち込まないと使えないけど何を打ち込むのかわからない・・・なんてこともあります

そういった「使う上で大切な情報」があれば後任との業務レベルの差が縮まると思います。

昇格すればするほど社外の人との接点が増え、企業対企業の対応が求められますので、

そういった場面で企業の代表として「前任者のときと大きく違う」のは企業としての安定感に欠ける印象に受け取られかねません。

割と本業外のことが大事

例えば贈答品の取り扱いとか、近隣とのお付き合いとか、ご挨拶に伺うときのアポの流れとか、お詫びに伺う時の流れとか、業界の会合とか、

日常業務以外で増えることのほうが新任にはストレスだと思います。

手順書やマニュアルとまではいかなくても、視野を変えるべきポイントと日常外の社外対応の心得については書き留めてあると助かると思います。

私自身がそうやって業務を引き継いできましたが、割と問題なく後任が活躍できているし、

何よりそれを見せると後任候補がホッとした表情になります。

昇進の不安って昇進した後の業務がこれまで見えなかったことへの不安が大きいんだと思います。

各部署・各ポジションそれぞれに「業務の心得」を書き留めて、前任と後任がお互いに安心して引継ぎできる環境を作りたいものですね。

 

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。何かのお役に立てれば幸いです。