教育訓練をするとき忘れがちな2つのこと

training 方法論

こんにちは、バイト工場長です。

ただでさえ人手が足りないのに、それなりの仕事をしてもらうためには教育まで必要だなんて・・・私の周りの採用担当者も最近の状況には絶望すら感じているようです。

教育訓練の手間は極力減らしたいものですが、生産変動に合わせて人材派遣さんや短期アルバイトが雇用の中心で、定着率も良くないとなると、なかなかそうもいかないのが実情だと思います。

システムを揃えても

恐らくどの会社でも「教育をシステムにしてしまえば解決する」という見解でしょうけど、システムも採用から現場のオペレーション、管理手法に至るまで段階別に充実させておかないと思うように成果に結びつかないような気がします。

必要不可欠でかつ、一番とっつきやすいのは「雇い入れ時の教育」でしょうか?

ただ、雇い入れ時の教育って「会社での過ごし方」や「安全な作業のやり方」であったり「クレーム防止のための注意」といった内容がほとんどを占めていて、現場では「正直、叩き込んでほしいのはそこじゃないんだよな~」と思っている人も多いのではないでしょうか。

私もそういった部分を補うべく、自分で動画手順書を撮影したり、DVDを作って上映してもらったり、電子POPで動画手順書を垂れ流したりと、いろいろな試行錯誤をしてみたのですが・・・

雇い入れ時の教育だってそれなりのボリュームだし、伝わってるのかどうかもわからないような反応の人だっています。

言いっぱなしで終わってるのではないだろうか?

システムと称して「マニュアル」だけを整備するだけでは、何というか、根付いていないように感じることが多いです。

何だか一方通行で言いっぱなしのような、手ごたえを感じないんです。

そんなことでは雇い入れた後の専門的な教育なんて、ハードルが高すぎる・・・

それは自分でも思うところがありました。そもそも出来ているかどうかも確かめていないし、どれくらいの人が正しく出来ているのかも数字で把握していませんでしたから、当然と言えば当然です。

で、ISOの審査の時に言われるわけです。審査員からすれば弱点として丸見えだったのでしょうね。

試験をしてますか?

言われて気付きました。

忘れやすい要素1。理解度の試験です。

手順書を一生懸命作る人ほど陥る罠みたいなもんだそうです。

割と機械オペレーターとか重要管理点の担当者には教育の最後に理解度テストが実施されるのですが、一般的なパートさんやアルバイトにはそこまで求めなくてもいいのではないかと抵抗を示す人もいます。

でも、絶対に試験はしたほうがいいと思います

明日から自分が成長するとして、じゃあ今の自分がどの程度の理解度なのかって気になりませんか?

成長まで測ろうとするなら、単純に「出来ている」「出来ていない」だけではなく「60点」とか、点数で置き換えられるほうがいいですよね。

やっぱり物事のビフォーアフターを知るには試験しかないですよ!

手順書はきっちり作っておきながら、「試験を用意していないがために現場では理解してるのかさっぱり」なんて苦い思い出が蘇ります。

で、理解度試験をして安心してたのですが、どうも人材が育ってくる気配は感じない。オペレーター教育中の人に質問しても、どうも自信がなさげ。

そしたらまた言われました。

評価してますか?

忘れやすい要素2。評価をすることです。

合格点を設定してたから良いと思ってましたけど、それって多分その業務をやっていいか、いけないかの振り分けという意味合いが強かったと思います。(もちろん無いよりマシですが)

今の理解で正しいか間違っているか、方向を示してあげることがそこから先は大切なんだなと。

仮に60点が合格ラインだとして、60点をとれた人に「君には80点以上を狙って欲しい」と告げるような感覚でしょうか。

これから先も継続する感覚とでも言いましょうか。

評価の手順を踏むだけで反応はガラリと変わります。同意が得られて自信がついたのかもしれませんね。

そういった「忘れやすい要素」を丁寧に行うことで、理解度のチェックだけでなく、続けて働くことへの動機づけにもなっていると思います。

人手不足が叫ばれる中、目に留まった人が定着すると嬉しいものですよね。そのためのコミュニケーションのきっかけとして教育訓練の「試験と評価」を使いこなしたいものです。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。何かのお役に立てれば幸いです。